白猫王子と俺様黒猫~猫神の嫁なんてお断りですっ!~
『……というわけだよ。ちょっと長く話しちゃったから、僕はもう限界だ。そろそろ休ませてもらうよ。また何か言いたいことがあった時に、光って教えるね。じゃあ、ふたりとも頑張ってね。どちらかひとりしか、神様にはなれないけど』
そう精霊さんが言うと、今まで淡い光を放っていた黄金の猫じゃらしは輝きを失った。
錆びついた、宝具という言葉がふさわしくないいつもの小汚い猫じゃらしに戻ってしまった。
――すると。
「せ、精霊様による神様からのお告げだー! この耳でそれを聞けるなんてありがたき幸せっ! 御祈祷だ! 改めて猫神様への信仰心をお伝えせねばっ!」
今までずっと、感動のあまり何も言葉を発していなかったお父さんが、感極まった様子でそんなことを叫んだ。
そして黄金の猫じゃらしを大層大事そうに抱えて、いつもそれを祀っている本殿の方へと走っていく。
今言っていた通り、きっと御祈祷をするんだろうなあ……。
なんて、去っていくお父さんの背中を呆れた顔で私が眺めていると。
そう精霊さんが言うと、今まで淡い光を放っていた黄金の猫じゃらしは輝きを失った。
錆びついた、宝具という言葉がふさわしくないいつもの小汚い猫じゃらしに戻ってしまった。
――すると。
「せ、精霊様による神様からのお告げだー! この耳でそれを聞けるなんてありがたき幸せっ! 御祈祷だ! 改めて猫神様への信仰心をお伝えせねばっ!」
今までずっと、感動のあまり何も言葉を発していなかったお父さんが、感極まった様子でそんなことを叫んだ。
そして黄金の猫じゃらしを大層大事そうに抱えて、いつもそれを祀っている本殿の方へと走っていく。
今言っていた通り、きっと御祈祷をするんだろうなあ……。
なんて、去っていくお父さんの背中を呆れた顔で私が眺めていると。