LOVEDOUBT ホスト×女子高生
暫く、そうしていたけど、

あ、とナツキは急に私から体を離した。


そして、運転席に先程と同じように深く座る。




「俺、未央に腹立ってるんだった」



その口調は、先程みたいに本当に私に腹立っているわけではなさそうで、
少し冗談にも聞こえる。



私の事を、ナツキがもし本当に好きだとして、
それで、松永先生と私の主従関係に嫉妬してるって事?


それも、私に対して。



「ナツキ、私と松永先生の関係は、そんな嫉妬するようなものじゃなくない?
私は脅されていて。
だから、ナツキは助けてくれたんでしょ?」



「俺も、あの先生に会う迄はそう思ってた。
けど…。
多分だけど、未央も初めはあの先生に多少なり好意持ってたでしょ?」



「そ、そんなわけ…」


そこで言葉に詰まったのは、
確かに、多少、松永先生に憧れのような気持ちが有ったのを思い出したから。



女子高で男に飢えていたのもあるし、
松永先生のあの容姿。


周りのみんながキャーキャー言うから、
それに影響されて、多少はそんな気持ちが有ったような気もする。


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