LOVEDOUBT ホスト×女子高生
そんな中、ほんの少し私は正気を取り戻し、



「ナツキ…ちょっと…そろそろ辞めよう。
ごめん。もう遅いかもしれないけど…」



私はナツキの肩を押し、
自分の胸から引き剥がす。



「遅いって何が?
何に謝ってるの?」



勘のいいナツキでも、流石に分かっていないようで。



「私…その…。
多分そんな気がするっていうか…」


そんな私に、ナツキはどうしたの?と、ちょっと不安そうで。



「ほら、私そのナツキの膝に乗ってるけど、
ズボン汚してるかもしれない…」


恥ずかしくて、俯いてしまう。




「未央、そんな濡れてんだ」



その声は、どこか私をからかうみたいで。



恥ずかしさで耳迄真っ赤になるのが、分かった。



「別にスーツじゃないからいいけど。
帰って洗濯機に突っ込む」



「けど…。
そんな所汚れていたら、ナツキが変な目で見られるよ?」


幸い、私はスカートで、
そのスカートを広げるように座っているから、
汚れるのは下着くらいで。



「夜で真っ暗だし車だし。
うちのマンション地下駐車場だからそのまま上がれるし。
あ、エレベーターで人に会わないように気を付けないと」


そう言ってナツキはクスクスと笑っていて。


私を膝から逃がさないように、
私の背に両手を回す。



< 193 / 266 >

この作品をシェア

pagetop