LOVEDOUBT ホスト×女子高生
その真紀さんへのプレゼントを持ち、
私はリビングへと行く。


どうやって渡そう…。


リビングの扉を開けて足を踏み入れるけど、
真紀さんは居なくて。


テレビは付いていて…。


「…痛いっ…」


そう呻くような声がテレビの音に混じって聞こえて来た。



居ないんじゃなくて、見えなかっただけで。


真紀さんは、リビングのテーブルで死角になるように、
床でお腹を押さえて倒れている。




陣痛…いや、これは陣痛じゃない…。



そう思ったのは、同じ女だからかもしれない。



私はリビングにもある固定電話を手に取り、
すぐに119を押した。


『どうされました?』


その言葉に、


「臨月の妊婦なんですけど、お腹を押さえてとても痛がって床に倒れていて!
これは陣痛なんかじゃないんです!」


そう言うと、向こうから促され、
自宅のこのマンションの住所を告げた。


電話を切ると、すぐに真紀さんに駆け寄った。



「痛いっ…」


その言葉を繰り返し、その痛みで泣いている。


私は真紀さんのその手を両手で握る。



「大丈夫だから!
貴女もお腹の中の弟も、私が絶対に助けるから」


その私の言葉に返事するように、
真紀さんは私の手を握り返してくれた。

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