LOVEDOUBT ホスト×女子高生
手術が始まって一時間くらいで、
私達は呼ばれて、新生児室へと入った。
その赤ちゃんの手には、
真紀さんの名前が書かれたバーコード付きの白いバンドが巻かれている。
その小さなベッドの上で、その小さな命がすやすやと眠っている。
「可愛い」
目から涙が溢れて来て、
横を見ると、お父さんも涙は流していないけど、
目頭を赤くしていた。
「未央は、目開けて泣いてたな」
ポツリと言ったその父親の言葉は、
私が産まれた時の事だろうか?
「お父さん、私が生まれて来て嬉しかった?」
こんな時じゃなかったら、この人にこんな事を訊かなかったかもしれない。
「ああ…」
そう言って、頭を撫でられた。
お父さんとこうやって話す事さえ久しぶりなのに、
頭なんか撫でられるなんて、もう思い出せないくらい前で。
ナツキに撫でられるのとは違った感覚で、
これはこれで悪くないのかもしれない。
◇
手術室から出て来た真紀さんは、
意識朦朧って感じだった。
点滴したままベッドで運ばれて来た。
「…ありがとう」
旦那である私の父親よりも、先に私の顔を見てそう言ってくれた。
「私の方がありがとう。
可愛い弟を産んでくれて」
こんな風に私達が穏やかに話せたのは、
きっと、弟のおかげだと思う。
私達は呼ばれて、新生児室へと入った。
その赤ちゃんの手には、
真紀さんの名前が書かれたバーコード付きの白いバンドが巻かれている。
その小さなベッドの上で、その小さな命がすやすやと眠っている。
「可愛い」
目から涙が溢れて来て、
横を見ると、お父さんも涙は流していないけど、
目頭を赤くしていた。
「未央は、目開けて泣いてたな」
ポツリと言ったその父親の言葉は、
私が産まれた時の事だろうか?
「お父さん、私が生まれて来て嬉しかった?」
こんな時じゃなかったら、この人にこんな事を訊かなかったかもしれない。
「ああ…」
そう言って、頭を撫でられた。
お父さんとこうやって話す事さえ久しぶりなのに、
頭なんか撫でられるなんて、もう思い出せないくらい前で。
ナツキに撫でられるのとは違った感覚で、
これはこれで悪くないのかもしれない。
◇
手術室から出て来た真紀さんは、
意識朦朧って感じだった。
点滴したままベッドで運ばれて来た。
「…ありがとう」
旦那である私の父親よりも、先に私の顔を見てそう言ってくれた。
「私の方がありがとう。
可愛い弟を産んでくれて」
こんな風に私達が穏やかに話せたのは、
きっと、弟のおかげだと思う。