LOVEDOUBT ホスト×女子高生
「じゃあお前、その近藤の頭に止まった蜂を手で掴んで、
そのまま窓に投げ捨てただろ!
あれ見て、俺、未央は女としてないって思って」


「だって!
友達が目の前であんな怖がって泣き叫んでたら、
助けるでしょ!
間違ってる?」



なに?私間違ってる?


別にその蜂だって、そのまま窓から飛んで逃げて行って、傷付けたわけじゃないし。


「間違ってない!
間違ってはないんだけど」



「けど?」



「俺は、蜂見てキャーキャー泣くような女が好きなんだと思う。
守ってあげたくなるような」


「は?何それ?」



そんな理由で、私はこの人に好きになって貰えなかったのか。


もしかしたら、男はみんなそんな私を好きになってくれないんじゃ…。


「あ、でも、未央の事好きだって言ってた奴、何人か知ってたし。
別に、お前がモテないってわけじゃないから。
お前、顔だけは可愛いし!」



「顔だけ?」


「あれ?俺、全然フォロー出来てない?」


そうケラケラと岳は笑っていて。


やっぱり、久々にこの人と話していて、楽しい。


「けどさ、未央みたいな強い女が好きな男も居るし。
だから、大丈夫だって」



岳のその無責任な大丈夫を聞きながら、
ナツキはどうなのだろう?と考えた。


この先、そんな強い女の私が本気を出してナツキを追いかけても、
大丈夫だろうか?



< 241 / 266 >

この作品をシェア

pagetop