LOVEDOUBT ホスト×女子高生
「ここ、いい所だね」


この老人ホームは少し丘になっていて、
すぐ近くに海がある。


このベンチから、海が一望出来る。



「でしょ」


そう笑う彼は、ナツキの時のような、
いつも気が張っているような感じもなくて。


いい感じに肩の力が抜けているように思う。



「私、こっちの大学受けたの。
で、こっちで部屋借りて、新しい生活している」



本当は、引っ越ししてすぐにでもこの場所に来たかったけど。


この人にまた会える事が現実になると、
なんだか二の足を踏んだように、
すぐに実行出来なかった。


追いかけて来たものの、
フラれる可能性だってないわけじゃない。



半年会っていなかったのだから、
この人には、新しい彼女だって居る可能性だってないわけじゃない。



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