LOVEDOUBT ホスト×女子高生
「ってか、成瀬さんの奥さんの広子さん、ナツキの元彼女なんでしょ?
なんで友達だなんて嘘付くの!」



今度この人に会ったら、
絶対それを言ってやろうと思っていた。



「俺、広子と友達だって、言ったっけ?」


そう言われ、あれ?と思った。



私が勝手に友達だと勘違いしてただけなのかな?


「成瀬さんも、急にナツキと連絡が取れなくなって心配してたよ」



「うん。あれから暫くして、
持ってた携帯解約したから。
昔からの知り合いや身内にしか、
新しい番号とかは伝えてない」


ナツキはその名前と一緒に、全てを捨てて消えた。


「今、あのナツキのマンション、
成瀬さんと広子さんが住んでる。

ナツキがオーナーの女性に話し付けて、
引き続きナツキと同じ格安の家賃で成瀬さん達が住めるように頼んだって聞いた」


私が成瀬さん達と繋がりを持ったのは、
あの日貰った名刺ではなく、
それだったりする。


もしかしたら、ナツキが戻って来てるんじゃないか、と、あの半月後にそのマンションを訪れた。



そして、そこにはもう成瀬さん達が居て。


その時には、成瀬さん達もナツキとは連絡が取れなくなっていた。




< 258 / 266 >

この作品をシェア

pagetop