LOVEDOUBT ホスト×女子高生
「未央ちゃん、髪綺麗だよね。
伸ばさないの?」
ナツキは私の髪を一つまみし、
毛先迄そのままその指を下ろす
私の髪は、今は顎のライン辺り
俗に言う、ショートボブ
「‥‥うん。今は伸ばさない」
髪は伸ばさない
暫く切ってなくて伸びて来ているから、
また切りに行かないと
「嫌なら何もしないから、
そんな固くならないでよ」
ナツキの声や息が耳に触れ、
苦しいくらいに緊張してしまう
ナツキの言うように、
体が緊張で固まっている
「そんな事言いながら、
本当は何もする気ないくせに‥‥」
「なに?それ煽ってんの?」
「違う‥‥」
煽ってこんな事を口にした訳じゃなくて、
さっきからのこの雰囲気を壊したくて
ナツキが、何もする気ないならないって言ってくれたら、
今の息苦しいくらいの緊張がマシになるはず
胸がドキドキとして、苦しすぎる
緊張なのか、ときめいているのか分からないけど、
手や足も震えて来て、なんか逃げ出したい
なのに、不思議なんだけど
こんなに逃げ出したいのに、ナツキとそうなる事が絶対に嫌だとかは思わない