LOVEDOUBT ホスト×女子高生



一瞬沈黙が訪れたが、すぐに頼んだドリンクが運ばれて来た


テーブルに置かれたのは、
水割りとオレンジジュースのような飲み物




「はい。カンパリオレンジ。
飲みやすいカクテルにした」


そのオレンジジュースのような飲み物の入ったグラスを、

ナツキは私の前に置いた


そして、自分は水割りのグラスを手にしている


グラスを掴む左手の親指と小指にに嵌まるお揃いの、
太いシルバーのリング





私は視線を目の前に置かれたグラスに移すと、
そのカンパリオレンジを手に取った




「乾杯」


カチン、と小気味良い音をたてナツキは自分のグラスを私のグラスに当てる


グイ、とウイスキーの水割りを飲むナツキを横目で見ると、私もそのカンパリオレンジに口を付けた




「――美味しい」


それは、オレンジジュースと 殆ど変わらない味


飲みやすくて、続けてゴクゴクと飲んでしまう



もう9月の上旬なのに夜でも暑く、
ここに来る迄に汗をかいて喉が乾いていた


だからか、一気にそのカンパリオレンジを飲み干してしまった




「それにしても未央ちゃんって、誰かに似てるよね?」


そう言ってゆっくりと私に顔を近付けて来る、ナツキ


顔が近い…



その行為にもそうだが、
私が一体誰に似てると思っているのだろうか?と、

ドキドキとしてしまう



私の顔は、とても母親に似ている


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