LOVEDOUBT ホスト×女子高生


「あの人だって、ずっと浮気してたのに!

なんで私だけ責められないといけないのよ。
私がその証拠を離婚の時に押さえてたら。

ねえ、あの人、最近再婚したんでしょ?」



「うん‥‥。本当につい最近」



母親の方にも、父親の再婚の事は伝わっている


近所のママ友か誰から聞いたかは知らないが、
人の口に戸は立てられない



「未央、お母さんと暮らさない?
そんな家に居たくないでしょ?」


意外な言葉に、驚いたのは一瞬




「私と一緒に暮らして、お父さんから養育費とか貰おうとしてない?

それか、使い込んだお金の返済を減額して貰おうとか‥‥」



でなきゃあ、この人が私と暮らしたい理由なんてない




「そんなわけないでしょ!
私は未央と‥‥」


そう言って言葉に詰まり悲しそうな表情を浮かべるから、
騙されそうになる



この人が私を愛情一杯に育ててくれていた時期が無かったわけじゃないから



いつの頃か、目に見えてその愛情が薄れて行っていた




「考えておく。
もう遅いから、帰る」


そう言って、私はすぐに踵を返して母親の元を立ち去った


母親の実家で母親と暮らすのは、悪くはない



祖父母の事は大好きだから



ただ、今住んでいるマンションから離れたくない


住む場所が変われば、親の離婚が周りに知られる事が早くなるかもしれない


なるべく今まで通りに暮らしたい



このまま高校卒業まで、隠し通したい
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