LOVEDOUBT ホスト×女子高生
「安達、こんな夜中にウロウロしたら駄目だろ」
普段は優しいこの先生が怒る事なんてあるんだって、ぼんやりと思ってしまった
「ごめんなさい」
「それより、これ落ちたけど」
そう言って松永先生は、地面に落ちた興信所の封筒をかがみ拾いあげようとしてくれている
私はそれに気付き止めようとしたが、遅かった
その封筒の口から、報告書の一部が飛び出て見えた
母親がホストと腕を組んでいる画像がプリントされた、書類
「えっと‥‥」
松永先生はこれは見たらいけないと感じたのか、
拾うその手を止めた
「自分で拾います‥‥」
私はかがみ込み、それを拾う
涙が溢れて来る
羞恥心で松永先生の顔がまともに見れない
母親のこんな姿を、身近な誰かに知られるなんて‥‥‥
「安達、大丈夫か?
先生の家すぐ近くだから、来い。
話し聞くくらいなら出来るから」
松永先生は今泣いている私を見て、
家庭で何かが起きて家を飛び出した、とか思ったのかもしれない
私がそれで傷付いていると
決して、私は傷付いてなんかいないのに
なのに、なんだか悲しくて涙が止まらない