LOVEDOUBT ホスト×女子高生


「そうか。安達辛かったな」


そう言って頭を撫でられて、思わず泣いてしまいそうになる


私、辛かったんだ、と気付いた



今まで、家族はバラバラ、友達にも家庭の事は話せず偽って、
私は誰も頼れず独りで‥‥


ずっと、辛かった




「先生、聞いてくれてありがとうございます。
ただ、この事は誰にも言わないで欲しいって言うか、忘れて下さい。
学校の子達には誰にも話してないんで」


私がそう言って松永先生の顔を見てみると、
口角を上げて笑っている


その笑顔が、松永先生のいつもの優しい笑顔ではなくて、
不安になる



「先生‥‥?」



「いつも明るい安達が、そんな秘密を抱えてたんだ」


そう言って、クスクスと笑っている



私は段々と松永先生が怖くなって、ソファーから立ち上がろうとした


だけど、腕を強く掴まれて、それを阻止される




逃げられない‥‥


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