オフィスの華(令和版)Episode.0~スノードロップ~
向かった部屋は彼の宿泊している部屋。
確か耶刃さんと同じ部屋だったはず。
「部長は父親の常務と一緒に外に出たよ…」
「・・・そうなんだ…」
彼は私のベットに寝かせた。
「凄い熱だな…」
「うん…」
「ちょっと待ってて…」
彼はペンシル型のライトを手にした。
「口を開けて…」
私は素直に口を開ける。
彼はライトの光を私の喉に向かって当てた。
そして、首の辺りを探り、リンパ節と甲状腺の触診を行う。
長く骨ばった指が首に触れる。
こんな近くで栗原さんを見たのはこれが初めて。
伏せた瞳の睫毛が影を落とす。
彼のカラダ香る石鹸の匂いが鼻腔を擽った。
「腫れているのは喉だけだ。多分…風邪だな…喉の腫れで熱を出してるのかもしれない…」
医師免許を持つ彼はスムーズに私の診察を行い、風邪だと断定した。
「ありがとう…」
「どういたしまして…待ってて…俺、風邪薬持ってるから…」
彼は自分のボストンバックから風邪薬を取り出し、備え付けの冷蔵庫から薬を飲み込めるように清涼飲料水のペットボトルを手にして、戻って来た。
確か耶刃さんと同じ部屋だったはず。
「部長は父親の常務と一緒に外に出たよ…」
「・・・そうなんだ…」
彼は私のベットに寝かせた。
「凄い熱だな…」
「うん…」
「ちょっと待ってて…」
彼はペンシル型のライトを手にした。
「口を開けて…」
私は素直に口を開ける。
彼はライトの光を私の喉に向かって当てた。
そして、首の辺りを探り、リンパ節と甲状腺の触診を行う。
長く骨ばった指が首に触れる。
こんな近くで栗原さんを見たのはこれが初めて。
伏せた瞳の睫毛が影を落とす。
彼のカラダ香る石鹸の匂いが鼻腔を擽った。
「腫れているのは喉だけだ。多分…風邪だな…喉の腫れで熱を出してるのかもしれない…」
医師免許を持つ彼はスムーズに私の診察を行い、風邪だと断定した。
「ありがとう…」
「どういたしまして…待ってて…俺、風邪薬持ってるから…」
彼は自分のボストンバックから風邪薬を取り出し、備え付けの冷蔵庫から薬を飲み込めるように清涼飲料水のペットボトルを手にして、戻って来た。