振り向いて欲しい
高坂くんは私の腕を掴み言った。

「サーヤマンといると自分に戻れるよ。」
そういい、引き寄せられ彼の胸に抱き寄せられた。

高坂くんの胸の音が聞こえてくる。

私の心臓の音?ドキドキと早い鼓動がどちらのものかわからない。

恥ずかしくて顔をあげられないでいると高坂くんは私の顎を持ち上げキスをしてきた。柔らかい唇が近づいてきて触れる。触れるだけのキスに私の心臓のは壊れそう。何度も何度も形を変えてキスが続く。初めてのキスに私はどうしたらいいのかなんて考えることもできない。彼の舌が私の中に入り込む。それを受け入れてしまう。いつも目で追ってしまうだけだった高坂くんが今は目の前にいる、それだけで高まってしまう私の気持ちが溢れ出てしまった。

そのまま彼のマンションに行き2人はもつれるように寝室に入った。

唇へのキスから始まり首筋、胸へとキスが降りてくる。初めての私はどうしたらいいのかわからないがもう考えることなんてできない。ただ、ただ、彼に抱きしめてほしいと思ってしまった。彼は優しく全身にキスを降らせる。恥ずかしいと身をよじらせる私の手を押さえ優しく胸を吸い上げる。

あ…

私の声とは思えない声が漏れる。
下腹部にもキスをする。
私の中がキュッとうずく。
なにこれ…
「彩綾、俺につかまって。」
私が首にしがみつくと彼が私の中に入ってきた。

あ…

私の中で何かが弾けた。
もう何も考えられない。抱きついて彼に身をゆだねるだけ。何度も何度も彼は私の中で動く。その度に私は感じてしまう。
汗ばんだ彼の体と密着し私はウトウトしてしまった。
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