振り向いて欲しい
翌朝。
カーテンから漏れる陽の光に起こされた。

なんだか気怠い。
スッキリしない中まわりを見渡すと自分の部屋でないことに気がつく。
昨日のことが一気に思い出され私は青ざめる。なんてことしたんだろう。
横を見るとキレイな顔の高坂くんがスースー寝息を立てている。上半身裸をみて昨夜のことが鮮明に思い出される。
私は高坂くんが着せてくれたのか大きなTシャツを羽織っていた。
ベッドの下には脱ぎ捨てた洋服が散乱している。
慌てて拾い上げ着替えた私は逃げるように部屋を出た。

なんでこんなことになったんだろう。

早朝の電車に人はおらずノーメイクの私をジロジロ見る人はいない。

自宅につきスマホを見るとおびただしい数の着信があった。私は動揺し、どうしたらいいのかわからず電源を落とすしか出来なかった。
< 18 / 33 >

この作品をシェア

pagetop