振り向いて欲しい
6月。
私と隣の席になり高坂くんは何かと話しかけてくれるようになった。でも高坂くんの友達はこんな私のことをよく思っていないのは明らかですぐに遮ってくる。なので私もすぐに高坂くんから離れるようにしていた。
でも教科書を忘れたと言っては席をくっつけてきて私に見せて、と言ってきたりお弁当を食べていると覗いて摘んでいったりしていた。私も馴染めず友達がいまだに出来ていないため嬉しくて顔がほころんでしまった。
そんなことが続いていたある日とうとう高坂くんがいないタイミングでお友達から声がかけられた。かけられたのではない、囲まれた、だ。
「あのさぁ。淳平は優しいからあんたみたいなのほっとけないんだよね。ただの同情だから!でもあんたはその淳平の優しさに漬け込んでるの?いい加減にしなよ。わざと1人でご飯食べてウザいんだよ。淳平の気を引いてないで友達作ってきなよ。それともわざとなの?わざと淳平の気を引くために一人ぼっちの可哀想な私をやってんの?」
「そんなつもりは…。ごめんなさい…」
私は俯いて小さな声で一言告げ屋上へ向かった。気を引いてるつもりなんてなかった。優しさに漬け込んでるつもりもなかった。ただ、一言話せることが嬉しかっただけ。屋上まで我慢していた涙が目尻からこぼれ落ちる。このままではダメだってことはあの子たちに言われなくても分かってる。ただ、話しかけてくれるのが嬉しかっただけなのに。私はこぼれ落ちる涙を止められずにいた。
私と隣の席になり高坂くんは何かと話しかけてくれるようになった。でも高坂くんの友達はこんな私のことをよく思っていないのは明らかですぐに遮ってくる。なので私もすぐに高坂くんから離れるようにしていた。
でも教科書を忘れたと言っては席をくっつけてきて私に見せて、と言ってきたりお弁当を食べていると覗いて摘んでいったりしていた。私も馴染めず友達がいまだに出来ていないため嬉しくて顔がほころんでしまった。
そんなことが続いていたある日とうとう高坂くんがいないタイミングでお友達から声がかけられた。かけられたのではない、囲まれた、だ。
「あのさぁ。淳平は優しいからあんたみたいなのほっとけないんだよね。ただの同情だから!でもあんたはその淳平の優しさに漬け込んでるの?いい加減にしなよ。わざと1人でご飯食べてウザいんだよ。淳平の気を引いてないで友達作ってきなよ。それともわざとなの?わざと淳平の気を引くために一人ぼっちの可哀想な私をやってんの?」
「そんなつもりは…。ごめんなさい…」
私は俯いて小さな声で一言告げ屋上へ向かった。気を引いてるつもりなんてなかった。優しさに漬け込んでるつもりもなかった。ただ、一言話せることが嬉しかっただけ。屋上まで我慢していた涙が目尻からこぼれ落ちる。このままではダメだってことはあの子たちに言われなくても分かってる。ただ、話しかけてくれるのが嬉しかっただけなのに。私はこぼれ落ちる涙を止められずにいた。