竜王様、ご飯の時間です and more ! 〜竜王様と転生メイドのその後〜
そんなこんなで日々が過ぎていた頃、竜王城全体にザワザワと落ち着かない雰囲気が漂い始めました。
ウィスタリアさん傘下のメイドさんたちは、いつも以上に掃除を念入りにしたり、家具みたいなのを移動させたりとバタバタしています。厨房でも、トープさんとウィスタリアさんが、何やらメモをとりながら話をしていました。
「料理はどうしようかねぇ。去年と同じでいくか——」
「そうね、あまり変えなくてもいいんじゃないかしら。招待客は何人か、フォーンさんに確認しないといけないわ」
「それが決まらないと材料の発注ができないから、早く決めて欲しいところだよ」
招待客とか料理という単語が聞こえてきたから、お食事会でもするのかしら。竜王様にしては珍しいなぁと思いながら二人の側を通り過ぎようとしたら、ウィスタリアさんに呼び止められました。
「ライラ様」
「は、い?」
「来月開かれる竜王国の建国記念式典ですが、ライラ様も出席することになっているので、そのおつもりでいてくださいませね」
「はい? 建国記念式典、ですか?」
「そうでございます。詳しいことは後日お知らせいたしますが、心づもりだけでも先にしておいていただければと」
「なるほど」
すぐ気持ちが置いてけぼりになる私を気遣っての先行告知ですね。さすがウィスタリアさん、私のことわかってるぅ〜……じゃなくて。なんとなく、以前に経験した『竜王様の婚活パーティー』前の雰囲気と似てるなと思ったら、ほんとに行事でした。しかも前回と違ってめっちゃ公式行事。前回は会場案内係(?)でしたが、先行告知されてるあたり、今回はそうじゃなさそうですね。
ウィスタリアさん傘下のメイドさんたちは、いつも以上に掃除を念入りにしたり、家具みたいなのを移動させたりとバタバタしています。厨房でも、トープさんとウィスタリアさんが、何やらメモをとりながら話をしていました。
「料理はどうしようかねぇ。去年と同じでいくか——」
「そうね、あまり変えなくてもいいんじゃないかしら。招待客は何人か、フォーンさんに確認しないといけないわ」
「それが決まらないと材料の発注ができないから、早く決めて欲しいところだよ」
招待客とか料理という単語が聞こえてきたから、お食事会でもするのかしら。竜王様にしては珍しいなぁと思いながら二人の側を通り過ぎようとしたら、ウィスタリアさんに呼び止められました。
「ライラ様」
「は、い?」
「来月開かれる竜王国の建国記念式典ですが、ライラ様も出席することになっているので、そのおつもりでいてくださいませね」
「はい? 建国記念式典、ですか?」
「そうでございます。詳しいことは後日お知らせいたしますが、心づもりだけでも先にしておいていただければと」
「なるほど」
すぐ気持ちが置いてけぼりになる私を気遣っての先行告知ですね。さすがウィスタリアさん、私のことわかってるぅ〜……じゃなくて。なんとなく、以前に経験した『竜王様の婚活パーティー』前の雰囲気と似てるなと思ったら、ほんとに行事でした。しかも前回と違ってめっちゃ公式行事。前回は会場案内係(?)でしたが、先行告知されてるあたり、今回はそうじゃなさそうですね。