竜王様、ご飯の時間です and more ！ 〜竜王様と転生メイドのその後〜

「皆の者、今日はよく集まってくれた。建国を皆で祝おう」
　竜王様の挨拶が終わるとまた音楽が流れ出し、パーティーが再開されました。挨拶の時に私のことに触れなかったから、まだ怪訝な顔でこちらを見ている人がたくさんいるけどいいのかな？　知らんけど。そして私はこのままここでず〜〜〜っとニコニコしてたらいいのかしら？　手持ち無沙汰すぎていろいろ考えていると。
「では、さっそく踊るか」
「はい？」
　竜王様がエスコートの手を差し伸べていました。
「余が踊らねばダンスが始まらぬ」
「そうなんですか？」
「ああ」
「でも、前は全然踊らなかったじゃないですか」
「あれは別だ」
「ふうん」
　小声でこんな会話をしてから、私たちはフロアへ向かいました。