今
Ⅰ
あんなに鬱陶しく思っていた君がもう僕の前からいなくなって
もう二度と見ることはできなくて
僕の頭上に果てしなく広がる大空の下にももう君はいない
あんなに鬱陶しくおもっていたのに
今はこんなにさびしい
あんなに嫌だと思っていたのに
今はこんなに恋しい
何故もっと早く気づくことができなかったんだろう
僕の中で君が僕の隣にいることは当たり前で
それが変わることなんて脳裏になくて
今、そうなってやっと気づいた
僕の中でこんなに君が必要だったこと
なくしてから気づく
もう遅いのに
後悔が僕を襲う
当たり前が当たり前じゃなくなったとき
僕は壊れてしまった
君が僕をこんなに支えてくれていたことに
今初めて気づく
最後を知らない僕だから
最後を信じなかった僕だから
僕は無力
君という強く優しく美しい盾に守られ生きてきたぼくは
その盾をなくし
僕は
コ
ワ
レ
テ
イ
ク
僕はあまりにも無力で汚い生き物