地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
「で、お前は?」
「え?」
何を聞かれているのか分からなくて聞き返す。
「俺も話したんだからお前も話せよ。何であの学校に決めたんだ? 中学では地味子じゃなかったってんなら同じ中学の奴らが大勢いるとこに行っても良かったはずだろ?」
「あー、うん」
返事をしながら気付かれたか、と思う。
今の学校には同じ中学校から来た生徒はいない。
あそこを受けたのはあたしだけだったから。
「でも日高くんみたいに特殊な理由じゃないよ? いたって普通。将来の夢のためだよ」
「将来の夢? 何になりてぇの?」
日高くんの顔に乳液を塗りながら少しどう言おうか迷う。
迷ったけれど、そのまま言う事にした。
「実はこれ! っていう職業がある訳じゃないんだ。でもメイクをする仕事に就きたい。世界のメイク技術とかも学んでみたい。そう思ったら、グローバル教育に力を入れてる学校が通学出来る範囲にあるじゃない。もう迷わず今の学校に決めちゃったんだ」
安直だよね、と言いながら乳液も塗り終える。
「ああ、でも納得の理由だな」
少し呆れ気味な日高くんの声。
正面の位置に戻ると、呆れつつ面白そうなものを見る顔になっていた。
「え?」
何を聞かれているのか分からなくて聞き返す。
「俺も話したんだからお前も話せよ。何であの学校に決めたんだ? 中学では地味子じゃなかったってんなら同じ中学の奴らが大勢いるとこに行っても良かったはずだろ?」
「あー、うん」
返事をしながら気付かれたか、と思う。
今の学校には同じ中学校から来た生徒はいない。
あそこを受けたのはあたしだけだったから。
「でも日高くんみたいに特殊な理由じゃないよ? いたって普通。将来の夢のためだよ」
「将来の夢? 何になりてぇの?」
日高くんの顔に乳液を塗りながら少しどう言おうか迷う。
迷ったけれど、そのまま言う事にした。
「実はこれ! っていう職業がある訳じゃないんだ。でもメイクをする仕事に就きたい。世界のメイク技術とかも学んでみたい。そう思ったら、グローバル教育に力を入れてる学校が通学出来る範囲にあるじゃない。もう迷わず今の学校に決めちゃったんだ」
安直だよね、と言いながら乳液も塗り終える。
「ああ、でも納得の理由だな」
少し呆れ気味な日高くんの声。
正面の位置に戻ると、呆れつつ面白そうなものを見る顔になっていた。