地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
 昼休み、戻ってきたら男子チームの様子もおかしかった。

 工藤と小林は何だか浮かれていたし、花田は困り笑顔で灯里を見ていたし。

 日高はちょっと落ち込んでるように見えたし。


 どういう話をしたのかは分からないけれど、灯里と日高の事で、しかも花田に日高が(たしな)められたって感じかな、と想像出来た。


「何で知ってるんだよ」

「様子を見て何となく、ね。やっぱり話してたんだ」

 誘導尋問に引っかかったとでも思ったんだろうか?
 日高は苦虫を噛み潰した様な顔をした。


 そんなやり取りをしていたらすぐに目的地に着く。

 学校からは十分しないうちにつく場所だったから。


「……おい、ここに行くのか?」

「そうよ、あたしの家」

 正確には、あたしの家の前部分にある理容室。

 いつもなら裏に回って家の玄関から入るんだけど、今日はサインポールが脇で回っている正面から入る。
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