地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
 日高くんから離れた工藤くんは、ビシッと彼を指差す。

「こうなったら責任とって期末テストでは付きっ切りでテスト勉強付き合ってもらうからな!」

「何の責任だよ!?」

 なんてテンポ良く突っ込む姿を見ると仲が良さそうだ。


「おいおい慎也、それは俺も参加で良いんだよな?」

 と小林くんまで参戦する。


 二人の勢いに付いて行けない、というか疲れたんだろう。

 日高くんは「勝手にしろ」と言って自分の席に逃げて行った。


 あたしはそんな日高くんを追いかけるように近付いて行く。

 自分の席に座った彼に、こっそり話しかける。


「日高くん、あたしにも勉強教えてくれないかな?」

 工藤くん達に聞かれたらまた疲れさせてしまいそうなので、声量を押さえて出来る限り近くで話した。
< 223 / 600 >

この作品をシェア

pagetop