地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜

 花田くんは優しいし、さくらちゃんが傷つくの分かりきってるのにそんな事言うとは思えない。

 でもさくらちゃんが嘘つく必要もないし、間違いなく言ったんだろう。


 何か、思う所があったのかもしれない。

 でも、いくらなんでも……これは、ない。


 怒りで、声だけじゃ無くていつの間にか握っていた拳も震えた。


「あんの、馬鹿が」

 沙良ちゃんも、思わずというように低い声で唸る。

 見ると、美智留ちゃんも目を吊り上げて怒っていた。


「……あたしのために怒ってくれてありがとう……」

 さくらちゃんが落ち着いた声でそう言うと「でもね」と続ける。


「あたし、花田くんが何であんな事言ったのか知ってるから……」

「え?」

「プライベートになるだろうから、話せないけど……でも、知ってるの」
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