地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜

校外学習 動物園後編

　いつもの和やかに空気に戻った二人に、ホッと息を吐く。


「ごめんね日高くん、巻き込んじゃって」

「いや、まあ。仲直りしてくれたならいいよ」

　さくらちゃんに謝られた日高くんも、二人が仲直りしてくれて安心したみたいだ。

　そう言った日高くんは立ち上がってあたしの近くに来る。

　そのまま肩を抱かれた。


「っ！！？」

　突然のスキンシップに心臓が大きく跳ねる。


「じゃあ俺は灯里と回るから、お前らはもっとよくお互いを知るためにも二人で回れよ」

　ニヤッと笑って花田くん達にそう告げる。

　日高くん、何だか顔バレしたせいか本性も隠さなくなってる気がする。


「日高っお前なぁ……って言うか倉木さんの事いつの間にか名前呼び捨てになってるし」

「羨ましいならお前らも名前で呼べばいいだろ？」

「羨ましいわけじゃ……ないけど……」

　そう言って恥ずかしそうに二人は視線を合わせた。