地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
「ごめん、ちょっと失礼」
そう言って人だかりをかき分けこちらに歩いて来る杉沢さん。
あたしは思わず側にいる陸斗の腕にしがみ付いた。
それを見た杉沢さんは足を止め、笑顔のまま威圧して来る。
「あれぇ? 日高もいたんだ? いなくて良かったんだけど?」
あからさまな程の敵意だったけれど、総長までやっていた陸斗が怯むわけがなかった。
「いなくて良かったのはてめぇの方だろ。何でこんなとこいんだよ?」
むしろ威圧し返している。
そんな陸斗を見てあたしは慌てて言った。
「と、取りあえず場所移そう! 目立ってるから!」
陸斗は素顔を出して、性格も素を出すようになったから皆に実はイケメンで少し不良っぽいと認識されるようになった。
でも今の威圧状態などを見られたら“不良っぽい”ではなく本物の“不良”に見えてしまう。
そんなことになったら元総長だってことまでどこからか知られてしまいかねない。
そう思うと、とにかく場所を移すしかないと思った。
そう言って人だかりをかき分けこちらに歩いて来る杉沢さん。
あたしは思わず側にいる陸斗の腕にしがみ付いた。
それを見た杉沢さんは足を止め、笑顔のまま威圧して来る。
「あれぇ? 日高もいたんだ? いなくて良かったんだけど?」
あからさまな程の敵意だったけれど、総長までやっていた陸斗が怯むわけがなかった。
「いなくて良かったのはてめぇの方だろ。何でこんなとこいんだよ?」
むしろ威圧し返している。
そんな陸斗を見てあたしは慌てて言った。
「と、取りあえず場所移そう! 目立ってるから!」
陸斗は素顔を出して、性格も素を出すようになったから皆に実はイケメンで少し不良っぽいと認識されるようになった。
でも今の威圧状態などを見られたら“不良っぽい”ではなく本物の“不良”に見えてしまう。
そんなことになったら元総長だってことまでどこからか知られてしまいかねない。
そう思うと、とにかく場所を移すしかないと思った。