地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜

「俺はちゃんと応援してぇんだ。ストレスには思うけど、お前の好きな事。世界まで視野に入れて頑張ってる事を応援したい。それを支えてやりてぇ。そう思ってる」

「陸斗……」

「だから今回も付き添ってみたんだが……悪ぃな、嫉妬する方が多かった」

　そう言って苦笑いをする陸斗に胸が苦しくなった。

　でもこの苦しさは悪い意味のものじゃない。


　嬉しくて、嬉しくて。
　胸が詰まって苦しい。


　あたしを想ってくれて。
　あたしのやりたいことも応援してくれて。
　あたしを支えたいと思ってくれている。

　それは恋情だけで出来ることじゃない。

　確かな愛情を感じて、あたしは込み上げてくるものを止めることが出来なかった。


「え？　ちょっ、何で泣くんだよ」

　戸惑う陸斗に、悲しくて泣いてるわけじゃない事だけは伝える。

「ちが、嬉しいの……陸斗っありがとう……」

　それだけ言って涙を流し続けるあたしの背中を陸斗は優しく撫でてくれる。

　そして優しいキスを降らせてくれた。