地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
非常口を出る前に「メガネ返して」と言われ、ずっと握りしめていたことに気付いた。
壊れてはいないけれど、レンズに手あかがついてしまっている。
「あ、ごめん。今拭くから」
慌ててバッグから眼鏡拭きを取り出すけど、「いいよ」とメガネを取られてしまった。
見えづらいだろうに、早く地味男に戻りたいのかメガネを掛けて顔を隠すように髪をセットし直した。
その様子を見て純粋にもったいないな、と思う。
あんなに美形なのに隠してしまうなんて、と。
非常口から外に出ると、少し離れたところに他のみんなが固まって立っていた。
「お、来た来た。遅かったな」
あたし達に気付いた工藤くんが片腕を上げて手招きする。
壊れてはいないけれど、レンズに手あかがついてしまっている。
「あ、ごめん。今拭くから」
慌ててバッグから眼鏡拭きを取り出すけど、「いいよ」とメガネを取られてしまった。
見えづらいだろうに、早く地味男に戻りたいのかメガネを掛けて顔を隠すように髪をセットし直した。
その様子を見て純粋にもったいないな、と思う。
あんなに美形なのに隠してしまうなんて、と。
非常口から外に出ると、少し離れたところに他のみんなが固まって立っていた。
「お、来た来た。遅かったな」
あたし達に気付いた工藤くんが片腕を上げて手招きする。