地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜

　心の中で首をひねっていると、教室の入口からぬぼーっと日高くんが入って来たのが見えた。

　本当はカッコイイのに、あそこまで地味男になれるのも凄いと思う。


　日高くんは自分の席に座ると、突っ伏して寝る体制になった。

　もしかしてまた寝不足なんじゃ。


　あり得ない、と思いながらあたしは彼のところに行くために三人に断りを入れる。


「ごめんなさい。あたし日高くんに用事があって」

「そうなの？　分かった、また後で話そうね」

　美智留ちゃんにそう言ってもらえて嬉しい。


「あんたたちも仲良くなったよね。ケガの手当てしたり。ま、良い事だ。じゃあまた後で」

「じゃあまた後でね。写真ありがとう」

　沙良ちゃんとさくらちゃんにもそう言ってもらえて、あたしは三人から離れた。