桃色溺愛婚 〜強面御曹司は強情妻を溺愛し過ぎて止まらない〜
「もうそろそろ大丈夫か」
そう呟いて匡介さんは私の身体の奥から指を抜いた。最初は異物感しか感じなかったはずなのに、なぜか出て行ってしまう感覚が寂しいと思ってしまった。
だけど……
「もう挿れてもいいか? これ以上我慢出来ない」
切羽詰まったように言われて、私はコクコクと頷いた。こんな状態になるまで匡介さんは私の事ばかりを……それがとても嬉しくて、キュウッとなる胸が痛かった。
私の脚の間で匡介さんが何かをしている、それが避妊具を付けているのだと分かり私は少しほっとした。まだ発作を止めるために必要な薬を飲んでいる私には子供を作ることが出来ない。
それをちゃんと匡介さんも理解してくれている。
「あ、んんっ……い、た……」
ゆっくりと私の中へと入ってくる匡介さん、だけど想像もしなかったその質量に息が止まりそうな気がした。指とは全然違う、私の内側を擦ってこじ開けていくソレ。あまりの痛さに、それが匡介さんの一部と思わなければ耐えられなかったかもしれない。
「今日はもうやめておこうか?」
そう心配そうに見下ろしてくる匡介さんに、私は腕を伸ばしてきつく抱きしめた。
「ダメ、止めないで」
止めて欲しくなんかない、こんな時まで私の事ばかり優先しないで。時には匡介さんの我儘だって聞かせてよ。