魔法の恋の行方・魔女の告白(シリーズ4・バージルとレティシア)
<キャラウェイの別荘・21時>

その夜は
強い雨と風の轟音がとどろき、
雷の音も鳴り響いていた。

木々が鞭のようにしなり、
雨はガラス戸を叩きつけるように落ちていく。
雷が大きな音を立てた。
近くに落雷したようだ。

その瞬間、
館の電気が落ちて、すべての照明が消えてしまった。

バージルは自分の寝室で本を読んでいたが、
すぐにろうそくに火を灯した。

そもそもこの館は古いので、
すぐに電気系統が故障する。
そのためろうそくはベッドサイドテーブルに、何本か常備されていた。

「バージル・・バージル?・・」
レティの不安げな声が廊下から
聞こえた。

バージルは急いでガウンをひっかけ、ろうそくを持って廊下に通じるドアを開けた。

レティが暗闇の中で立っていた。

大人用の寝間着、ネグリジェは肩がはだけ、足元にずるずる引きずっている。
大判のストールで上半身をなんとか巻きつけていたが。

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