魔法の恋の行方・魔女の告白(シリーズ4・バージルとレティシア)

キャラウェイの別荘(36-41)ページ

<キャラウェイの別荘・バージルの寝室・22時>

館に帰ってきた時は、
レティはご機嫌でほろ酔いだった。

「いやぁ・・
うまいワインはガンガン入るわ・・」
とにかく何事も起きず、
戻って来れたので、バージルは安どの息を吐いた。

「レティ、さっさと寝なさい。
明日は石碑の文字を読むところから始めたい」

「はぁ・・わかった・・」
レティも大きく息を吐いて、
自分の部屋に入った。

バージルも自分の寝室に入った。
着替えてガウンを羽織ると、
ようやく緊張が解けた。
それから
グラスにブランデーを注ぎ、
ゆっくり味わった。
やっと本が読める・・・・

その時

トントン・・
ドアがノックされる音だ。
「バージル、ちょっといいか?
ネックレスを返したいのだが・・」
レティの声がした。

「わかった。入ってくれ」
レティがネグリジェ姿で、
手には真珠のネックレスを持って
ドアの所に立っていた。

バージルは机の前に座り
本を開けていたが、
ネックレスを見ると言った。
「そこの机の上に、置いてくれ」。

レティがネックレスを置くと、
机の上の琥珀色の液体の入っているグラスに目が留まった。
「わぉ、ブランデーじゃないか!」

まだ、飲む気なのか・・

バージルが困惑して見ていると
レティは、
ツツツと速足で
バージルの座っている所まで来て、
その膝にストンと座った。

「ええ・・?」
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