魔法の恋の行方・魔女の告白(シリーズ4・バージルとレティシア)

大学構内・数週間後(42-46)

<キャラウェイの別荘・数週間後>

それからのバージルの日常は、
色彩が消えて、
すべて灰色になってしまったかのようだ。

レティがいなくなった・・
喪失感はとてつもなく重く、
バージルを打ちのめした。

マリエが心配して来てくれたが、
会う気力がなかった。
大学も辞めてしまった。

毎日
テラスに座り、ただ庭を眺めていた。
満月と新月の時は、一晩中起きていた。
あれほど好きだった本も、読む気がしない。

抜け殻のように、
ただ時間だけが通り過ぎていく。

ある日大学から、封書が届いた。
退職の手続きと、
私物の本を引き取るようにとの連絡だった。

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