魔法の恋の行方・魔女の告白(シリーズ4・バージルとレティシア)
<大学・講堂・16時20分>
「カドリーネの遺跡は、
バルバラの魔女と関係があります。シスター・・」
バージルの声に、
シスターは、はっと顔を上げた。
「あなたが興味あるのは
豚の腸詰、それも血が入っているのですよね」
バージルは立ち上がり、
ゆっくりと階段を降りて行った。
階段を降りるたびに、
視界は、色彩を帯びてくるように思える。
「シスター・カサンドラ」
バージルはシスターの前に立った。
「もう・・お前とは会わないつもりだったが・・・」
レティは下を向いた。
「カサンドラの魔女は
男の精気を抜き取り、
死に至らしめる・・だからか」
バージルはそう言って、
本を持つレティの手首をつかんだ。
本が床に落ちた。
「私にはそこまでの強い魔力はないが・・・
魔女は一度関係を持った男とは、
二度と会わないのが掟だ・・」
バージルは
レティの左手の薬指に、
指輪があるのに気が付いた。
「神と結婚したのか」
レティは首を横に振り、観念したように
「これは・・
お前が忠誠を誓ってくれた・・
それを忘れたくなくて・・」
それを聞いて
バージルはレティの手首を強く引いて、自分の体のほうに引き寄せた。
「普通、指輪は男から贈るものだが・・
それでは私との契約は、
まだ終わっていないという事だな」
レティのエメラルドグリーンの瞳が、揺れたのが見えた。
「君の居場所は・・
この腕の中にしかないだろう」
その言葉でレティの力が抜けて、
バージルに、もたれかかるようになった。
ベールが外れ、
銅色に金が混じる
絹糸のような髪がこぼれ落ちた。
レティは顔を手で覆っていた。
泣かないように、必死で我慢しているのがわかる。
「カドリーネの遺跡は、
バルバラの魔女と関係があります。シスター・・」
バージルの声に、
シスターは、はっと顔を上げた。
「あなたが興味あるのは
豚の腸詰、それも血が入っているのですよね」
バージルは立ち上がり、
ゆっくりと階段を降りて行った。
階段を降りるたびに、
視界は、色彩を帯びてくるように思える。
「シスター・カサンドラ」
バージルはシスターの前に立った。
「もう・・お前とは会わないつもりだったが・・・」
レティは下を向いた。
「カサンドラの魔女は
男の精気を抜き取り、
死に至らしめる・・だからか」
バージルはそう言って、
本を持つレティの手首をつかんだ。
本が床に落ちた。
「私にはそこまでの強い魔力はないが・・・
魔女は一度関係を持った男とは、
二度と会わないのが掟だ・・」
バージルは
レティの左手の薬指に、
指輪があるのに気が付いた。
「神と結婚したのか」
レティは首を横に振り、観念したように
「これは・・
お前が忠誠を誓ってくれた・・
それを忘れたくなくて・・」
それを聞いて
バージルはレティの手首を強く引いて、自分の体のほうに引き寄せた。
「普通、指輪は男から贈るものだが・・
それでは私との契約は、
まだ終わっていないという事だな」
レティのエメラルドグリーンの瞳が、揺れたのが見えた。
「君の居場所は・・
この腕の中にしかないだろう」
その言葉でレティの力が抜けて、
バージルに、もたれかかるようになった。
ベールが外れ、
銅色に金が混じる
絹糸のような髪がこぼれ落ちた。
レティは顔を手で覆っていた。
泣かないように、必死で我慢しているのがわかる。