【短編】夢の中ではあたしが彼女。

★夢のような出来事

好きになってから今日で2ヶ月、あたしの中には溢れんばかりの入江くんへの気持ちがある。


彼女になれないとわかっていても…消すことはできない。


「満月だぁ…」


窓の外の少しぼやけた満月を見て、布団に入った。


「入江くんみたいな人と恋がしたいよ…。」


入江くんとなんて高望みは言わない。


ただ…入江くんみたいな笑顔の素敵な人と恋がしたい…。


したいよ…。



「…さんっ!辻本さんっ!!」


「えっ!?」


急に名前を呼ばれはっとする。


ここどこ!?


そう思って辺りをキョロキョロ見渡すと、どうやら学校の校舎裏のようだ。


あれ?


あたし、部屋のベッドにいなかったっけ?


「辻本さん?」


はい?


あたしは呼ばれた方に向きなおす。


「い…入江くんっ!!」


さっきもあたしを呼んでたのって…入江くんだったの!?


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