碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
彼氏、彼女
side 斗蒼
野球部の練習が終わったあとすぐの20時過ぎ。
俺はいつも大急ぎで帰り支度をして、
「‥風早さん!お待たせ‥!!」
_____大好きな人のもとへと向かう。
「日向くん!
全然待ってないよ〜。今来たばかりだから!!」
純白の花のような、
ニコッと可愛らしい笑顔の持ち主の風早さんは、
‥2年前から、俺の彼女。
「‥そう?」
「うん!
けど、大変な練習終わったばっかりでしょ?」
二重の大きな瞳と、
細長くて形の良いまつ毛が心配そうに揺れる。