碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
けど、
力無くベッドの上に置かれた手が震えている。
後ろにズラッと並んだ機械の数値が、
ガクッと下がり始める。
‥これは、やばいんじゃないのか。
「御白、もう話すなっ!!」
「わた、しまっ、てた。」
「御白っ!!」
_____ビーッビーッ!!!
数字が赤くなり、警告音が鳴り響く。
「御白、担当医呼んでくるから待ってて!!」
「せんせ‥、も‥‥‥こな‥い。」
「なんでだよ!!」
「わた‥しが、たの‥‥んだ。
さい‥ご、とあ‥おくんと、
いっ‥しょ‥‥いたい‥って。」
弱々しく、俺の腕を掴んだ御白。
なんで、そこまでして‥。
「‥っ。」
「わた‥し、うれしか‥ったの。」
「え?」
「だっ、てとあお‥く、きてく‥れた。」
眠たそうに、御白のまぶたがゆっくりと、
開いたり閉じたりしている。