碧天の下で、純白の球、夏に泣く。



「‥風早ちゃん。」


そこは、今俺が向かおうとしていた病室。


「‥そっか、斗蒼、間に合ったな‥。」





よかった。

本当によかった。







体の力が抜け、その場にしゃがみ込む。













汗と泥と雨に汚れたユニフォーム。

「‥頑張った、よな。俺たち。」



なぁ、風早ちゃん。


「風早ちゃんも、めちゃくちゃ頑張ったよ。」

だからどうか、安らかに‥。




「‥お眠りください。」




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