碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
そしてそれからは猛勉強の日々。
なんとか医科大学に受かった俺は、
今はある製薬品会社で薬の研究をしている。
ここで待ち合わせているのは保田と俺だけ。
学校に向けてゆっくり歩き出す。
近況報告や、自分の家族のこと‥。
高校生の時に当たり前だったことが、
今では形を変えていて切ないようで嬉しい。
「あ、そういえば保田。お前彼女いるのか?」
「はあっ!?」
「‥いや、さっきよったコンビニで、
保田の溺愛疑惑報道の見出しの雑誌を見てさ。」