碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
「本当は初めから見たかったんだけどね‥。」
「え?どうかした?」
「ううん、なんでもないよ!」
少し俯いて、何か呟いた風早さん。
それを俺はうまく聞き取れなかった。
今思えばなんでこの時、
彼女の話を聞き直さなかったんだろう、
もっと一瞬の表情とか、
仕草とか、見ておけばよかった‥。
「あ、お母さんが呼んでる。私、もう行くね。」
「っ、ちょっと待って!」
なんでかわからない。
けど、今突然無性に____。