碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
「あぁぁぁー!!!」
「本当どうしたんだよお前。」
保田にまで、こんな心配そうな顔させて‥。
本当ダメだよな。
あの大会で改めて気持ちを決めたのに。
俺って本当情けない、意気地なし‥。
「あ、もしかして風早さんと何かあったとか?」
「!?」
「(図星‥、分かりやすい‥‥。)」
どうしてこいつはこんなに勘が働くんだ!!!
「別に何もねぇよ。」
棒読みだと自分で思うほどの台詞だったけど、
とりあえず今はこれでいい。
水とタオルを持って立ち上がり、
逃げるようにして監督のところへ向かった。