碧天の下で、純白の球、夏に泣く。


「お前、今風早さんのこと話してただろ。」

「ん、あぁ、まあ。」

「‥可愛い、とか言ってないよな?」

「‥‥‥‥‥は?」


俺の目を一切見ないで、
ただただ顔を真っ赤にさせながら
どんどん小さくなっている声で訊く斗蒼。


「っ、だから、
お前が風早さんのこと可愛いとか言うなよ!」

「‥。」

「可愛いって思うの、俺だけでいいから‥。」

「‥。」


ん?
んん?

‥。

「え、おま、ちょっと待て?」

「‥んだよ。」



長い付き合いだけど、
こんなにも斗蒼が‥

「斗蒼、お前俺に嫉妬してんの‥?」

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