碧天の下で、純白の球、夏に泣く。


試合が延期になったり、
雨の中あったり、
雨天コールドになったりするのは嫌だ。



「えっ、俺カッパ持ってませんよ!?」

「嘘だろ!?
なら早く帰ろうぜ!!」

「はい!」




そう言って、自転車置き場に向かおうとした時。

「あっ、日向先輩〜!お疲れ様でしたぁー!」



シュッと、自転車に乗った斗蒼が通り過ぎた。


「あぁ。」

俺らを少しだけ見て、
一言残して帰っていった斗蒼。

いつもなら、
絶対お疲れ様、とか返すやつなのに‥。


「日向先輩どうしたんですかね?」

「さぁー、本当どうしたんだろうなぁ。」


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