碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
保田くんのいなくなったあと。
傘をさしてきたのに、
こんなに雨が降ってるなんて知らなかった。
それくらいの雨の中。
「‥じゃあ、日向くん。」
なんで言ってくれないの?
私、そこまで信用がないの?
ねぇ、日向くん‥!
「なんで、私に何も‥
いっ、言ってくれなかったの‥!」
ダメ、ダメだよ!
泣いたらダメ。
そう思うのに、涙が止まらない。
「‥お父さんお母さんがいないことは
知ってたけど、私と同じ病気だったこと、
伝えてくれてもよかったじゃない!!!!!」
保田くんからかかってきた電話。
私の病名を確認して、
日向くんの家に来て欲しいって、言われた。
途中で合流して詳しく聞いたら、
日向くんの両親さんが、
3年前に、私と同じ病気で死んでしまったことを伝えられた。
「っそれは‥!」