碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
大会が始まる前、日向くんに告げたあの日。
私はそのあとすぐに大泣きしながら
1人で帰ってしまったのだ。
「でも、日向くんに話せて本当によかったの。
自分自身にも向き合えたし。」
「‥そう。」
「私も、ごめんね。」
「え?」
「だって‥、」
両親が亡くなっていたこと、
約束があったこと、
野球をやめたがっていたこと‥‥‥。
日向くんには抱えているものが色々
あったはずなのに、全部言わせてしまった。
泣かせてしまったし、
熱まで出させてしまったし。