碧天の下で、純白の球、夏に泣く。


「‥泣いたことは忘れて、恥ずかしいからさ。」

「滅多に見られない日向くんだったのにな。」

「何か言ったー?」

「ふふっ、ううんなんでもない!!」


ムスッと拗ねた顔。

いつも大人びた日向くんが、
少し幼くなるこの瞬間。


私、この瞬間も好き。






‥日向くんといる瞬間全て、好き。










「‥あのさ。もう、全部訊いてもいい?」

「全部?」

「‥その、御白についてのこと。」

「‥‥‥うん、いいよ。」



そうだよね。

話さなくちゃいけないよね。




‥いつ、死ぬか分からないもの。




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