碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
side 保田
「いけぇ、斗蒼ー!!」
「よっしゃツーベース!」
今日の斗蒼は、いつもと全然違う。
本当に‥すげぇ。
「‥保田、どうしたんだ今日の日向は。」
「監督も思いました?
いつもより‥めちゃくちゃ凄いっすね。」
さっき受けた球も、
スピード、
回転、
コントロール、
間、
球種‥。
斗蒼の本気がわかるような、そんな球。
「本当に、いけるかもしれねぇじゃん。」
『甲子園出場』
こんなにもその目標が近くに感じたのは、
初めてだった。