彼と彼女の取り違えられた人生と結婚
そのままベッドに押し倒されてしまった樹里は、ふわりと乗っかって来る柊の重みを感じた。
その重みは、不快な重みではなく心地よくそして労りを感じる重みで…。
唇が離れてゆくのを感じると、首筋へと降りてきた柊の唇を感じた樹里…。
ガラスの上を丁寧に優しくなぞるように、滑らかなキスがだんだんと鎖骨へ…胸へ降りてくるのを感じると心地よさが刺激のようになってゆく…。
スルっとバスローブを脱がされると、樹里の体が露になる。
見かけよりもほっそりとしていて、胸はボリュームがあり、透明感のある滑らかな肌は吸い付きたくなるくらいだ。
柊の指先が樹里の胸に触れると、ビクンと反応した。
マシュマロよりももっと柔らかい樹里の胸は、優しく触れないと壊れそうだが、一度触るともっと触れたくなるくらい気持ちいい。
柔らかいマシュマロに、みずみずしいサクランボが小さく実っているようで、キュッと唇で柊が吸い上げると、また樹里の体がビクンを大きく反応する。
その反応が柊の気持ちを高ぶらせてゆく。
ギュッと樹里がシーツを握りしめた手を見て、柊はその手をそっと取って自分の背中に回させた。
背中に回した樹里の手が、ギュッとしがみ付いてくるのを感じると、トクン…トクン…と百合の鼓動が伝わって来た。
舌先でサクランボを何度も吸い上げ、口の中で転がしてゆく柊…
吐息と共に樹里の声が小さく漏れて来た。
漏れて来た吐息を感じながら、柊の唇が樹里のお腹へと降りて行く。
白い樹里の肌に小さな赤いバラの蕾が、ポツリ…ポツリと咲いてゆく…。
あっ…ん…と言葉にならない吐息が樹里から漏れて来た。
樹里の入り口に柊の唇が触れて、強張っている入り口を解してゆく…。
いや! やめて! と言うような吐息が樹里から漏れて来たが、大丈夫だよと優しく愛撫してれる柊を感じると吐息も緩んでいった。
「大丈夫…気持ちいいね…」
感じている樹里を見ながら柊が囁いた。
柊のささやきを耳にすると、樹里はうっすらと目を開けて柊を見つめた。
「綺麗ですね、樹里さん…」
そう言われると、樹里の頬がほんのりと赤くなった。