彼と彼女の取り違えられた人生と結婚
階段手前に和室。
そこは仏間になっていて、代々のご先祖様の写真が飾ってある。
仏壇も数千万円はかかっているような、立派な広い仏壇。
和室を通り過ぎてリビングへ。
リビングは20畳くらいはありそうな広さの洋間で、爽やかなグリーン系のカーテンが敷いてある。
窓際には観葉植物が置いてあり、大きな画面のテレビにフカフカのソファーとガラスのテーブル。
サイドボードには高級グラスが沢山おいてあり、綺麗な宝石も入れてある。
リビング横にはキッチン。
高級木材の食卓と椅子。
食器棚にはオシャレな食器が沢山。
調理器具も揃っていて、お鍋も綺麗にしてある。
シンクも広くて、ガスコンロも広い。
リビングを出て奥に進むと、洗面所とお風呂。
洗面所には洗面台と、洗濯機が置いてある。
さらに奥へ続く廊下を通ると、洋室が2つあり、1つは寝室で今は宇宙が使っているようだ。
もう一つの洋室は、クローゼットや鏡が追てある。
ここは主に宇宙が使っている部屋のようだ。
2階へ上がると。
洋室が5つと小屋のような部屋が1つある。
洋室の1つは柊と樹里の寝室になっていて、シングルベッドが2つ間隔をあけて置いてある。
お揃いの白いベッドカバーに枕。
カーテンは落ち着くブルー系。
寝室にはベッド以外置いてない。
2階の東側と西側に洋室が2づつあり、東側には柊の自室があり、西側には樹里の自室がある。
お互い仕事を持っている事から、自分の部屋を用意して過ごしている。
空いている1つの部屋は物置のように使われている。
食事は1階で一緒に食べ、お風呂も1階になるが、それ以外は2階で自由に過ごせるように2世帯のようになっているが平日は仕事で帰りが遅く、帰ってくると夕飯を食べてお風呂に入り寝るだけの生活。
休みの日は何かしら予定が入り、時間が合わない日々が続いている。
結婚して2ヶ月が過ぎようとしている今日この頃。
今日は週末。
柊と宇宙は仕事が終わり帰宅しているが、樹里はまだ帰ってきていないようだ。
時刻は20時を過ぎている。
今日は柊が夕飯を作り食べていた。
メニューはハンバーグ。
手作りのようでフンワリ美味しそう。
「樹里ちゃんは、今日も遅いようだな柊」
「うん…」
時計を見た柊は、ちょっと心配そうな目をしている。
食べ終わった食器をシンクに持って行き、洗い物を始めた柊。
「柊、洗い物は父さんがやっておくから。先にお風呂入っておいで」
「うん…」
シンクを離れた柊はもう一度時計を見た。
時刻は20時30分を回っていた。
「父さん、ちょっと樹里さんを迎えに行ってきます。いつもより、遅いような気がするので」
「ああ、分かったよ」