取引きは恋愛関係の始まり
鏡の中には魅惑的で、それでいてどこか冷たい犯罪組織の一員の姿が浮かんでいた。私の組織での名前はネメシス。神の怒りと罰を擬人化した女神だ。そんな名前を与えられているからか、タナトスは「そのコードネームに相応しい装いをしろ」と宝石やドレスを贈ってくる。
「彼が犯罪組織の人間じゃなかったらドキッとしてたのかしら……」
仕事でハニートラップをすることはあっても、仕事ばかりしているせいで恋愛というものからは離れてしまった。最後に恋をしたのはいつだっただろうか?思い出せないほど、私は仕事と共に生きている。
「さて、そろそろ行かないとね」
タナトスにもらったブランド物のかばんを手にし、ドレスと同じ黒いヒールを履いて目的の場所まで向かう。
大通りに出ると、大勢の視線を集めているのがわかった。男も女も関係ない。全ての人を魅了させている。まるでスターになったような気がして頬が緩みそうになってしまう。
「彼が犯罪組織の人間じゃなかったらドキッとしてたのかしら……」
仕事でハニートラップをすることはあっても、仕事ばかりしているせいで恋愛というものからは離れてしまった。最後に恋をしたのはいつだっただろうか?思い出せないほど、私は仕事と共に生きている。
「さて、そろそろ行かないとね」
タナトスにもらったブランド物のかばんを手にし、ドレスと同じ黒いヒールを履いて目的の場所まで向かう。
大通りに出ると、大勢の視線を集めているのがわかった。男も女も関係ない。全ての人を魅了させている。まるでスターになったような気がして頬が緩みそうになってしまう。